ハムフェア自作品コンテストについて
JR8DAGのブログをご覧いただきありがとうございます。
DFK技術研究所所長さんのサイトに自作品コンテストに関する記事がありました。こちらの記事に関するコメントだったようです。この件に関して静観していても良かったのですが、こちらとしても書きたいことがありましたので、記事にさせていただきます。
(DFK技術研究所トップページへのリンク)
http://www.dfk-tech.com/
該当記事は雑記→2007/08/25(#450)と2007/09/01(#453)の2件です。
(いきなり余談)
白髪は高校時代(20数年前)からありましたので、あまり気にしていません。
(ハムフェア2007での方針)
今年については、以下のとおり方針を決めていました。
・こちらから声をかけることはしない。
・見るのは自作品コンテスト関係を中心とする。
いろいろ秤りにかけましたが、理屈では合理的であっても感情が許さないとか、自分にとって精神の安定が大事だとか、そんなことを考えて、今年は基本的には上記のとおりとしました。とにかく北海道という遠い地においては、足がかりとなる情報さえ簡単には得られないのです。
(名称の件について)
名称が正しかったようで良かったです。
なぜ、名称が違っているのではと思ったかというと、入賞作品のWEBでは文字が見えなかったこともあります。しかし、もっとも大きな理由は、今までJARLは変なミスをたびたびしてきたからです(入賞作品WEBのPocket6AMの説明も1箇所違っていたが本質的でないので不問にしている)。そのミスは作品の蓋を逆にして返却をするというもので、これまで3度ありました。当然ながら、こちらも間違われたくないので3度目のMicro6AM2002(2003年)では、蓋の内面に取り付け方向を書きました(写真)。それでも逆にして返却してきたときは、ほぼ罵倒に近い抗議をJARLに対して行いました。
余談ですが、これで、今後の入賞は無いなと思っていたら2006年と2007年に立て続けに入賞するのですからJARLは懐が深いのか、ただ、単に忘れているだけなのか悩むところです。ちなみに2006、2007年の作品については、提出したとおりに作品が返却されています。さすがに気を付けるようになったのかなと思っています。
(自作品コンテストの入賞者について)
常連さんの名前が目に付くのは、自作品コンテストに限らず、いろいろなイベントで見られる傾向と思いますが、アマチュア無線の世界では特に顕著かなと思います(JARLコンテストなんかも同じようなもの)。
これは、最近の日本に見られる成果が得られそうもないことにチャレンジしない風潮、審査員に能力がない(講評を聞いているとその辺が伺える)、あるいは出品者の名前に引っ張られると言うのもあるでしょう。ここでは、それに加えて以下の事柄が加わるように思っています。
(1) 作品に関する講評が曖昧。従って細かな審査基準が不明。
(2) 募集要項が変わらない。
結局のところ、作品を何度も提出している人(しかも入賞経験者)がより多くの情報を持っているわけで入賞しやすいということになるんだと思います。
自作品コンテスト募集要項には確かに選考基準が書いてはありますが、今ひとつ曖昧な上に、始まってから20年ほど経つはずですが、内容が大きく変わったという記憶がありません。
では、どうすればよいかというと、(1)については入賞作品に関してはコメントを記載する(ハムフェアでの講評でも良い)、(2)については規定部門では以下のとおり従来とは全く異なったテーマを設けることです。
・FCZ3石トランシーバーコンテストのような自作機での交信数を競う要素を加える。こうすると、従来の作品内容が1位と、交信数の1位を出すことが可能となる。
・素子の使う個数とか大きさなどを限定し、そのルールの中で作品を募集する。
他にもありそうですが、管理人の思いつくところはこんなところです。こんなことをやっても常連さんが入賞する傾向は変わらないとは思いますが、今のままでも変わらないことは間違いないと思います。
(作品の公開について)
インターネットに公開する以上、情報が一人歩きすることは承知しなければいけませんから、当然その辺をふまえた上で公開しているつもりですが、管理人の有している情報についてはさほどの価値がないようです。
自作品コンテストに関する資料をホームページに掲載しているのは、入賞作品の例として参考にして欲しいという意図があります。これによって出品者が多少でも増えてくれれば管理人にとっても都合がよいからです(他にも大きな理由がありますが、ここでは述べません)。
(その他)
自作品コンテストのレベルが上がったと感じたのは2000年くらいまでで、それ以降はほぼ横ばいという印象です。出品数に関しては、20~30作品程度であまり変わらないようなのですが、出品者が固定されている印象で、何か停滞感が漂っている感じはしています。
JR8DAG/菅野 正人
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コメント
こんにちは。拙稿をご覧いただき恐縮です。
さて、かのコンテストですが、表彰式のスライドにあった私のコールサインが間違っていたそうです。そのことをギャラリーに教えてもらい、強く抗議するよう促されましたが、大した話ではないのでそのままにしておきました。
かのコンテストに参加する人が固定化しているのは寂しいことですが、一方で自作人口減少の折、それも仕方がないことなのだろうと思っています。また、「これだけ門戸を広げても作品が集まらない」というのが実情ではないかと思いますので、常連ばかりだからといってあまりテーマを絞りすぎるのは、かえって逆効果のような気がします。極端な話、出品する人が誰もいなくなってしまうかもしれません。
単に参加者の自己満足で終わってしまうだけだとしたら、いっそこの手のコンテストをやめてしまうというのも選択肢のひとつだと思います。しかし、もしそれが第三者への刺激につながっているとしたら、次回以降、そのうちの一人でも二人でもが「デビュー」する場を提供するという意味で、常連ばかりでもなんでもいいから、とにかく続けていくことも意義があるだろうと思っています。ただその場合、その間に何らかの形で「後継者」を育てていかなければ意味がありません。
ちなみに、当サイトでは今後、現在のような形での技術系記事の縮小・廃止を検討中です。それと上に書いたことは明らかに矛盾しますが、その辺については別のアプローチを考えているところです。ただ、現状これで生計が立たない以上、いつ具現化するかはわかりません。
投稿: JG6DFK/1 児玉 智史 | 2007年9月17日 (月) 14時32分
JG6DFK/1 児玉さん、コメントありがとうございました。
>> さて、かのコンテストですが、表彰式のスライドにあった私のコールサインが
>>間違っていたそうです。そのことをギャラリーに教えてもらい、強く抗議するよう
>>促されましたが、大した話ではないのでそのままにしておきました。
確認してみましたが、確かに間違っていました。パワーポイントで作成したという現場の努力、あるいはその場限りの表示であったこと等を考えると、指摘しづらい面もあると思います。
自作品コンテストの運営についてですが、現場レベルでの努力はかいま見られますが、JARL全体として見ると、「惰性で続けている」ように思えてしまいます。JARLとしては○○が必要だと思っているけど人員等の関係で実施できない等の説明をどこかでしてもらえればと思いますけど、どうも今の雰囲気はJARLは何をしなければならないのかさえわかってないように見えます。そんなことを数年前から考えているので、自作品コンテストそのものをやめてもらって一向に構わないと思っているのですが、あまり主張しすぎると「最優秀賞取ったからだろ・・・」と誤解を招きそうなので、とりあえず現時点では存続を主張しておきます(微笑)。
自作品コンテストも20年近くつきあっていますが、2000年以降は遠い世界の出来事のように思われているような雰囲気が顕著になったと感じています。管理人としては身近な世界に少しでも近づけたいのですが、もう無理かなと思っています。
2003年からの6mAM関係の3作品については、「技術的には他者に比べて劣るかもしれないが、作ったものが実際に使える点」を認めて欲しいというのがありました。それは2003年の入賞で達成されたので、そこで自作品コンテストの出品はやめるつもりだったのですが、昨年はあのとおり規定部門が「50MHz帯AMトランシーバー」だったので出品し、今年は10年くらい前から欲しかった10mWクラスの6mAM機を出品したらどうだろうと思ったら、あのとおりの結果になったというわけです。
JR8DAG/菅野 正人
投稿: JR8DAG/M.Kanno | 2007年9月17日 (月) 17時26分