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2008年8月 6日 (水)

ハムフェア2008自作品コンテスト入賞作品がJARL WEBで発表される

 ハムフェア2008自作品コンテスト入賞作品JARL WEBで発表されました。

 以下、ブログ管理人からのコメントです。

【主催者のJARL様へ】
 2006年からJARL関係者に表彰式の時に話された入賞作品の講評を
ハムフェア自作品コンテスト入賞作品に掲載してもらえないかと
お願いしています。確かに、募集要項にはどのような基準で審査すると
言うことは書かれていますが、やはり開催目的の「アマチュア無線の
技術の向上に役立てる
」を果たす観点からも作品を入賞させた理由を
文章の形で残した方が良いと管理人は考えています。
 あと作品の写真ですが、一部の作品では大きさが重要なのにも関わらず、
その大きさがわからないのものがあります。大きさを記載するか、写真撮影
するなら大きさのわかるもの(例えば缶ジュースなど)と並べて撮影して
欲しいです。

【気になったこと】
 最優秀賞は(総務大臣表彰を予定)となっています。例の自民党無駄遣い撲滅
プロジェクト
の影響でしょうか?

【全般的なこと】
 入賞の全般的な傾向はここ数年変わらず、ポイントは以下のとおりかと
思います。

 ・作品から製作者の主張がはっきりとわかること
  (書類をしっかり書いて表現できているかも含む)
 ・他者とは違うオリジナリティがあるか?
  (作品の技術の高低は重要だが、それだけに限らない)
 ・デザインが良いこと
 ・しっかりと動作すること

 審査内容が詳細に公開されるか、入賞作品と選外作品すべてを
書類まで含めて精査すれば、どこに入賞のポイントがあるかはっきり
すると思いますが、現状ではどちらも不可能です。結局のところ、
入賞作品から推定するしかないわけで、そうなると情報を持っている
同じような人が何度も入賞するには仕方ないことと思います。
 管理人は、ここ3年連続で入賞していますが、それ以前(1998年以前)は
選外が多かったです。
その時と現在の作品を比べたとき、その違いは
はっきりとしています。管理人はその違いを知るのに10年以上の歳月を
費やしたわけで、それは良い経験であるとは思っていますが、自作品
コンテストがあと何年あるかわからない今の時点で、他の人に管理人と
同じような経験をしなさいとは正直言えないです。

【全般的なこと(2) 08.08.07 23:30追記】
 今年は過去何度も入賞している方がいないと感じましたが、やはり
ある程度の作品を出そうとすると、時間がかかるのは事実ですし、
入賞しているもののこの人の技術レベルから考えると、どうも切れ味が
足りないなというのもありましたから、今年は充電期間ということかもしれない
と思っています。
 確かに技術力が高い人は結構いるかと思いますが、その技術力の
高さを他の人にわかるように表現できる力まで持っている人となると
その数は意外に少ないのでは?と思います。

【規定部門:無線機に付加する便利装置 全般】
 なんとなくCWに関するものが多かったような気がしますが、
やはり需要があるのかなと感じました。

【規定部門最優秀賞】
「キーボード キーヤー」(JG2BVO 笠井重一)
・製作の着想と技術がかみ合っての最優秀賞かと思います。
・キーボードでCWを打つアイディアが素晴らしいですが、
 キーボードを打つ速度が付いていけるのか気になります。
・写真から作品の素晴らしさが伝わってこないのが残念です
 (これはJARLの責任です)。

【優秀賞第一席】
「プリント基板バリコンを使った小型アンテナチューナー」(JA9BSL 野村 実)
・写真を見る限りでは、こちらの方が最優秀賞では?という感じに見えました。
・プリント基板をつかったバリコンという発想、そして、そのためにパターン
 はがし方式の専用装置を開発するあたりがすごいと思いました。
・写真の上が「パターンはがし方式の専用装置」で、下の小さいのが
 本題の「アンテナチューナー」かと思うのですが、写真にはその説明が
 無いのが残念です(これは写真を掲載したJARLの責任です)。

【優秀賞第二席】
「マイク分配器 & スピーカアンプ内蔵」(JA3AQQ 井原直栄)
・タイトルは「マイク & スピーカアンプ内蔵 分配器」のような気がするの
 ですが、JARLが間違った?
・マイクを分配するだけでなく、スピーカも分配するのでしょうか?
 それとも数台の無線機音声を同時に聞けるのでしょうか?

【優秀賞第三席】
「NRD-545コントロールユニット」(鈴木 慎)
・特定メーカ向けの作品であっても入賞には問題は無いことが確認できました。
NRD-545のホームページを見ると、PCによるコントロールが可能なので、
 その辺りを上手く使っているのかと思います。

【アイディア賞】
「デジタル式ツートーン発生器」(JA5FP 間 幸久)
・説明を見る限り、アイディア賞のポイントは「3個のICを用いて
 回路を簡略化したこと」、「IMD測定に有害な第三次高調波を
 まったく発生しない原理を考案」だと思います。製作者のオリジナル
 だと特許ものと思いますが果たして?

【アイディア賞】
「トーン・デコーダーで作るCWフィルター」(JH4JBJ 原田 英明)
・「専用の発振器できれいなトーンが発生される」の専用の発振器が
 どのようなものかが気になりました。
・「雰囲気を出すためバックグランドノイズの混合」はある意味
 逆転の発想でしょうか?


【自由部門 全般】
 昨年より入賞作品が多いようですが、提出作品が多かったのでしょうか。

【最優秀賞】
「HF8バンドハンディートランシーバー"pico224"」(JH2ECU 沼尻英二郎)
昨年の最優秀賞作品と比べると技術力に天と地の差があるような・・・・。
・昨年は規定部門、今年は自由部門で最優秀賞と2年連続の最優秀賞は
 すごいです。
・メーカーが作らないというより、メーカーの技術力でも作れそうにない
 ところにすごさがあると思います。
・HFのバンド数はどうやら8バンドのようです(3.5,7,10,14,18,21,24,28)。
・今後は29FMとゼネラルカバレッジ受信機能の付加が目標でしょうか?
・このところ技術を極めた作品が少ないように感じましたので、
 その点でこのような技術に優れた作品が最優秀賞に選ばれることは
 良いことだと思います。
・技術力、作品のデザインなどを考えると、沼尻さんを越える人は
 いないのではないかと思います(近い人はいるけど)。このまま、
 3年連続の最優秀賞をめざしていただければと思います。
・大きさがわかりづらいのが残念でした(BNCコネクタの大きさで何とか
 推定できる程度)。たぶんピコシリーズと同じくらいかと思いますが、
 このあたりは(最初にも書きましたが)大きさのわかるものと並べて
 写真撮影していないJARLの責任です。
・唯一、気になっているのは、作品の製作意図が「使用することを
 考えて取り入れた技術」なのか、「とにかく技術を披露したい」なのか、
 その辺がWEBではわからないことです。もし、そのあたりが曖昧で
 あったらちょっと残念だなと感じます(たぶん余計な心配だと思いますが)。

【優秀賞第一席】
「サテライト用アンテナ」(JA1CPA中村英治)
ホームページを拝見させていただいたところでは、綺麗に作られて
 おり、動作がきちんとすれば、入賞はするだろうと思っていましたが、
 そのとおりになったという感じです。
・他の人が作らないところは入賞のポイントと思います。

【優秀賞第二席】
「DFX-703 430MHz FMトランシーバ」(JG6DFK 児玉 智史)
児玉さんのホームページに少しだけ触れられていましたが、
 昨年の「DFX-702」をブラッシュアップしたということなら、
 他の作品とのかねあいで「優秀賞第二席」は妥当と思います。
・2001年からの入賞作品を見ると430MHzの作品はありませんから、
 この周波数帯で普通に交信ができるトランシーバーを製作出来て
 いることが入賞のポイントと思います。

【優秀賞第三席】
木製ケースの6m QRP SSBトランシーバー(JR8DAG-2008SSB)」(JR8DAG 菅野 正人)
・正直、もう少し上の賞を狙いたかったけど、今考えるとかなりきつ
 かったです。
・そもそもの出品動機が2001年のこのトランシーバー選外になった
 ので、どうしても木製ケースのトランシーバーを入賞させたいという
 ことだったので・・・・。
・今回の作品は、2001年のときに比べると、今後も使っていきたいものに
 なっているので入賞は妥当と思うし、2001年の悔しさを晴らせた点では嬉し
 かったです。
・ただ、本作品の特徴は木製ケースということで、中身はどうでも
 良く、作品自体のアピールをどうするかは非常に悩んでしまったと
 いうところです(別に6m QRP SSB である必要はないわけですから)。

【アイディア賞】
「2.4GHzバンドに出よう!シンプルなFM送信機」(JE2TLZ 吉川茂和)
・「2.4GHz Videoトランスミッター4ch FM変調の送信機を
 アマチュア無線用に改造」 がアイディア賞のポイントかと思います。
・何となく優秀賞あるいは努力賞の方がふさわしそうな気もするのですが、
 このあたりはWEBだけではわかりませんでした。

【アイディア賞】
「マグネチックパドル(キー)」(JA1BJJ 大島利行)
・写真に並べている3つ全てが該当作品でしょうか?
・「永久磁石の反発力」と「滑り止め用抑えエプロン」がアイディア賞の
 ポイントかと思います。

【努力賞】
「時計機能付き GPS同期型10MHz 基準信号発生器」(7K2ABJ 崎山洋二)
・GPSを使うという発想がすごいと思いました。

【努力賞】
「終段1AD4 50MHz AM トランシーバー」(JF2NMY 高木 正人)
・技術力や回路に関するアイディアは素晴らしいのにデザインで損をしていると
 思っているのですが、その管理人の見立てを見事に覆して入賞を
 果たしました。
・サブミニチュア管の1AD4を使ったのがポイントかと思います。たぶん、
 変調が綺麗にかかっているのだと思います。

【デザイン賞】
「「ミズホFBジュニア」ミニ(50メガ トランシーバー)」(JK1BMK 青木一郎)
・青木さんからどこかで、「私は回路設計が得意ではないので・・・・」というような
 話を聞いたことがあります。そういうことなら、こういった勝負もありかなと
 思います。
・それにしても、このようなミニチュア作品を作る価値のあるリグは
 やはり古いリグなんだろうなと思います。

【小中学生の部 JARL会長賞】
「真空管式高1(1-V-1)ラジオ」(JF1CBF 坂内 望)
・2006年は0-V-1ラジオでしたが、今回は高周波増幅を追加。2006年との
 性能の違いは如何に?
・管理人は真空管を扱えないので、すごいと思います。

 JR8DAG/菅野 正人

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