崖の上のポニョ
崖の上のポニョ
DVDを購入してひととおり見ました。大まかな感想は
「悪くはないけど物足りないので心に残らない」
でした。
(気になった点を先に列挙)
崖の上のポニョ(ウィキペディア)
・「ルールが何にも分からなくても分かる映画を作ろうと思った」と言うのはわからないでもないのですが、それならば、もう少しやりようがあったような気もします。
・例えば、最初の海底のゴミなんかは環境問題に関するメッセージに感じましたが、主人公を取り巻く人たちを見ていると、そんなにゴミを捨てるような人たちには思えないし、その他の場面で環境問題に関するメッセージみたいなものがあるかと言うとそういうわけでもなくて、そのほかの断片的なメッセージと感じられるものが散見される程度で、筋の通ったものが感じられず、どうにも中途半端感が否めないところです。
・この物語の中で、印象に残る台詞が思い浮かびませんでした。例えばルパン三世カリオストロの城「奴は大切なものを盗んでいきました。あなたの心です。」とか、魔女の宅急便「落ち込んだりもしたけど私は元気です」といった感じものものです。こういった一つの台詞で物語を表せるものがあると心に残るし、何十年後にも振り返られる作品になったと思うのですが、あえてそういうことをしなかったのか、出来なかったのか悩むところです。
・「子どもの頃の約束は、永遠に忘れない。」は良いと思うのですが、5歳の時点ではいろいろと判断するための経験が少ないと思われるので、親としては、人間に変わるか魚のままでいるかを選択させる前に、もう少し魚のままでいるように話すべきでは?とも思いました。そうしないと子供のわがままに親が従っただけという印象を与えかねないように思えるからです。ただ、この年頃の直感が当たっているような気もするし、仮に人間になっても5歳時点なら簡単に適応できそうな気もするので、あまり問題にならないかもしれません。
(良かったことなど)
・ポニョという名前はポニョっとしているからというそのものからの命名でその辺をポニョ自体が気に入ってしまったのと、父親のフジモトもポニョと言うようになったのには笑ってしまいました。
・宗介君は5歳にして、ポニョをはじめとした女の子たちの人気が高いようですが、何となくわかるような気がします。
・親子関係や周辺の人たちとの関係は良好でその辺は安心して見られました。少なくとも「千と千尋の神隠し」で見られた親子関係のようながっかり感は無かったのは良かったと思います。
・最初の海の生物がいる場面は映画館で見たら迫力があったのだろうなと思いました。
・展開はすらすらと進んでいき、最後はどうように決着させるのだろうかという感じで、途中で休むことなく見ることが出来ました。
最初に述べたとおり、印象には残らず物足りなさは感じるものの、あまり考えずに見ていく分には物語もすらすら進み、最後もすっきりした展開で終わるので、悪くはない作品だと思います。
JR8DAG/菅野 正人
にほんブログ村
| 固定リンク
コメント