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2009年12月13日 (日)

宇宙戦艦ヤマト 復活篇

 宇宙戦艦ヤマト 復活篇(公式サイトらしい)

 とりあえず前売券を買ってしまったので見に行きますが、この復活編のポイントはただ1つこれに尽きると思っています。

アクエリアスに沈没しているらしいヤマトを復活させなければならない必然性がどれだけ伝わっているか?

 続編を作りたいのなら実際は消滅したであろうヤマトである必要はないし(注1)、ヤマトというハードウェアにこだわりたいのなら続編にせず、初代ヤマトをリニューアルするか(Zガンダム劇場版や地球へ・・・とか)、全く別のストーリーでも良いはずです(超時空要塞マクロス劇場版、シティハンター → エンジェルハートなど)。
 最初のイスカンダル編も現実の世界ではあり得ないような無理なストーリーでしたが、地球人類があれだけ痛めつけられた状況においてもあきらめずに希望をもって行動すれば何とかなるという製作者の熱いメッセージや信念が伝わっており、それが感動を呼び些細な設定のおかしさを気にさせないものになっているわけです。
 宇宙戦艦ヤマト2における真田技師長の述懐に、地球首脳陣はヤマトというハードウェアでガミラスに勝ったと勘違いしているというがあるのですが、そういう話がシリーズにありながら、なぜヤマトというハードウェアにこだわるのか、そのあたりを明確にできるかどうかが、この作品の評価の分かれ目になると管理人は考えています。

 結局のところ、ヤマトそのものの復活に無理がある可能性の方が高いように思えますが、果たして?

※1 アクエリアスの水柱を切るくらいの爆発でなお現存しているならそれはちょっとと思うし、そもそもスタートレックのように後継艦作った方が時間やコストもかからないように思いますが。なにしろ、YAMATO2520は18代目だし。

 (2009.12.14 01:00追記)
 仮面ライダーMOVIE大戦に引き続いて見ました。感想については

 いたってふつう

でした(以下続き)。

 ヤマトはあとで2代目(新造)でした(だって内装に関しては以前の面影ないですから)と言いそうなくらい復活はあっさりしていました(どうやっても説明できないのであきらめた?)。
 そのあたりを考慮しないで見ても、ストーリの考え方にほとんど進歩(変化)がなくて他の作品(ガンダム、マクロス、銀河英雄伝説など)に比べて取り残されているところに、絵は変にCGを使っているものだから、その辺に違和感を感じ、

 製作者のこだわりって何なの?

と思いました。
 確かに初代(イスカンダル編)は素晴らしかったけど、30年の間に他の作品がどんどん追い超して、ヤマトはそのままなので取り残された、そんな印象でした。

(2009.12.15 23:00追記)

 さらに雑感を・・・・。

・最新CGは、あちこちのアニメーション(ついでに実写映画なども)に普通に使われており、宣伝文句にすらならない。むしろセル画だけを使った方が宣伝になるのでは?
・一方、完結編の回想が出てくるが、これは古い絵のまま。確かにあの当時では素晴らしい絵だったけど、25年も経てば差は明らかすぎ。製作者は感動の場面と思っているのかもしれないが、そうは思っていない管理人から見ると違和感ありすぎ。この場面をどうしても入れたいのなら絵を作り直すべき。
・そもそも完結編の回想なんか不要。だって、完結編の話が生かされる場面がヤマトの復活以外にないし、復活そのものの説明が希薄なんですから・・・・。
・今回のヤマトは2代目だったとあとで言いそう(こんなこともあろうかと・・・、by 真田長官)。内装は違うし、そもそも元のヤマトを修復したという明確な描写がない。
・古代の迫力は増した。
・少し頭を使った戦い方をするようになったが、これはガンダムや銀河英雄伝説で取り入れられているので、普通のこと。
・コンピュータによる分析などは、ヤマトシリーズならYAMATO2520でもやっているし、他のアニメならZガンダム劇場版、マクロス、銀河英雄伝説にも同様の描写があり、オリジナルではない。むしろコンピュータに頼らない頭を使った戦いの方が新鮮では?
・強烈なブラックホールが来る割には悲壮感いまいち。初代のヤマト以外は地球側が痛めつけられる描写が今ひとつなんだと思う(初代の地下都市の変な植物は衝撃的だった・・・)。
・やたら目立つ今までのBGM。最初のスキャットくらいにするか、絵のことも含めて全部当時のBGMでやられた方がむしろ新鮮では?
・主砲の音が変わるのは百歩譲っても迫力が明らかに減少。「ふしぎの海のナディア」Ν-ノーチラス号の主砲発射音がなぜ初代ヤマトと同一なのか、また、同36話がなぜ初代ヤマトの第2話を模しているのか、復活篇の製作者は真剣に理由を考えて欲しいところ。
・あわせて波動砲も絵の見せ方が悪い(変に透き通っているのと、時間が0.5秒くらい短い?)ためか迫力が落ちてしまっている。浮遊大陸を吹き飛ばした最初の波動砲の方が威力があるように見えたのは気のせい?
・武器関連として、ミサイルが衝撃波面を作って防御するのは良かったと思うが、これも他のアニメで取り入れられており至って普通のことなのと、完結編の段階で取り入れて欲しかった気がする(実は初代で似たような防御ミサイルがあったがのちのシリーズでなぜか放置されている)。
・メカニックが多少新しくなっているのは、時間が経過しているので違和感は感じないが、戦闘機や重爆撃機などの役割分担は、マクロスあたりで存在しており、至って普通という印象。
・銀河系の星間国家連合として存在していたはずのガルマンガミラスは?ボラー連邦は?せっかく築き上げてきたヤマトの世界なのに、都合の悪いことを次元断層からの銀河衝突という無理な設定でつぶしたり、話をなかったことにするのは製作者の自己満足でしかないのでは?
・ついでに波動カートリッジ弾もどうなったの?完結編で大活躍した大変有効な武器であったはずなのに・・・。あと、波動爆雷は?
・1人生き残りが目立った。
・関連して、ヤマト新乗組員の選定の経緯が不明。ブルーノアの生き残りが上条1人だったけど、生き残りの数を20~30人くらいに増やして、ヤマトの新乗組員にしたら、雪辱の意味合いもあるし、負けたことの経験が生きるはずなのに。
・変な妖精さん(?)が出てくる描写は、今までのヤマトにはなかったが、宇宙海賊キャプテンハーロックか銀河鉄道999に似たような描写があったような気がする。

 せっかく積み上げてきたヤマトの世界を中途半端(というか考えもせず)に捨てているに、新規性や斬新感みたいなものは乏しいので、オールドファンは徐々に離れる上に、新規のファンは獲得できずといったところで、結局、「ターゲットは誰なんですか?」に立ち返ってしまい、なんか懐かしの選手がやっている野球を「これは一流の野球ですよ」と宣伝しているように見えました。
 オールドファンを大事にするなら初代(イスカンダル編)を大事にすべきだし、新規ファン獲得を重視するなら「捨ててはいけないもの、捨てるべきもの」をはっきりさせる必要があると思います(マクロスはどんなに変わっても歌ははずさないし、戦隊シリーズはごっつい巨大戦闘はやめないですから)。そのためにはヤマトという作品の強みは何なのかを振り返ること、そして人々の意見を真剣に聴く姿勢が必要だと思います。

 今回の作品は第1部だったらしいけど、第2部はたぶんないでしょうし、なくても良いかなと思っています(伏線らしいものもないですから)。

 JR8DAG/菅野 正人

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