2011.08.27(土)に行われたハムフェア2011自作品コンテストの表彰式に出席しましたので、実行委員長の講評の抜粋と作品を見た印象を記録として書きます。

ハムフェア展示の様子
(管理人が出品したPocket6DSB2011)
【記録の目的】
基本的に管理人の備忘録でありますが、これを読んでいただいた方の参考になれば幸いという気持ちもあります。
【実行委員長の講評】
今年は入賞が6作品と少なかったこともあって、すべての作品について
説明していました。毎年のことですが、この講評の内容をホームページに
掲載して欲しいところです。
(管理人としては、講評の動画または録音をアップすることも考えていますが・・・・)
○規定部門(災害時対応のアマチュア無線機器)
このテーマを設定した理由は特になし。
応募は書類提出5作品(作品提出は不明)。
応募が少なめで、テーマが少し難しかったのかと反省しているとのこと。
・最優秀賞(総務大臣表彰)
「自転車利用人力発電機」(JR1OAO 中島 一)(以下敬称を省略します)
災害に対して有用なのはもちろんであるが、軽自動車の発電機を利用して
自転車により発電し安定した電気を供給できる、単なる人力発電ではなく
電子制御された人力発電として使い勝手をよくしたことを評価。
・アイディア賞
「Voice Keeper」(JH1SFQ 笠木信司)
携帯電話にある災害伝言板のシステムをアマチュア無線に取り入れた
発想とハード的な技術の高さを評価。
○自由部門
作品提出16点(規定部門の話との関係から書類提出と思われる)。
作品の種類(トランシーバー、アンテナ等)の内訳は不明。
・自由部門最優秀賞
「6m QRP DSBトランシーバー(Pocket6DSB2011)」(JR8DAG 菅野正人)
SSBと交信できるDSBトランシーバーを軽量かつコンパクトにまとめたこと、製作技術も優れており、大変使い勝手の良いトランシーバーとなったことを評価。
・優秀賞
「7MHz SSBトランシーバー」(7N4KYG 高石美喜也)
技術的に大変優れており、かつ、性能も良かったことを評価。
・努力賞
「デジタル式SSBジェネレータ」(JR0VLT 丸山孝明)
デジタルオーディオをSSBに載せる発想のすばらしさを評価。
・JARL会長賞
「トーン発生機能付きAFフィルター」(JE1OCV 皆川勇太)
フィルタにトーン発信器をつけるという発想のすばらしさを評価。
【管理人コメント】
○全般的なこと
・ハムフェアの会場に行ったのは2008年以来3年ぶりだったのですが、
担当者が2名から1名になった上に、担当者も変わっていました。
財政状況から予想されることですが、体制が縮小されているようです。
・その担当者との話では、入賞作品が6作品と少なかったのは、
入賞にふさわしい作品が少なかったかららしいです。東日本大震災の
影響で製作の手が止まってしまったのではとのことでした。
・選外作品は写真展示などもなく何が出されていたのか全く不明。
先ほどの担当者が1名で手が回らないことも原因のようです。
・一方、入賞作品はカラス越しの展示ではなく、棚の上に置かれる
ようになりました。ガラスケースを用意するのが大変だったのかも
しれませんが、いずれにしても作品は見やすくなっていました。
・2008年にも少し書きましたが、コンテスト実施にあたって人員的な
問題点があるとするならば、見張り番とか作品の説明といったことを
ボランティアでやるくらいの気構えをもつことも必要かなと感じています。
○入賞作品コメント
(全般的に)
・入賞作品が少ないせいか、展示そのものはさっぱりした印象でした。
人員的な問題で致し方ないとは思うのですが、選外作品がどのよう
なものであったかわからないのは、有益な情報を得られない点で
残念でありました。
(規定部門)
・最優秀賞の「自転車発電機」は実際に動かすことができるように
なっていました。作品としてはこなれていない部分があって、うまく
動かせない人が少なからずいました。これで最優秀賞なの?と言う
声もあったような気もしますが、訪れた人の目にとまって話題に
なったこと自体が最優秀賞にふさわしい作品であると物語って
いたと思います。ただ、デモンストレーションに工夫の余地は
あったかなとは思います。あと、自転車はJARLが別途用意したもの
らしく、その点でもこの作品の自転車を選ばない汎用性の一端は
伺えました。
・アイディア賞の「Voice Keeper」は審査員の講評で入賞のポイントを
初めて理解できました。WEBに「災害伝言板を無線に取り入れた」と
記述してくれれば理解できたのですが、WEBでは何を言っているのか
わかりかねました。
(自由部門)
・最優秀賞は講評と担当者との話を総合すると、今年の出品作の
中では1番良かったから選ばれたということのようでした。要するに
2007年のPocket6AMほどの衝撃は無かったようです。
・優秀賞の7N4KYG/高石美喜也さんと話ができました。ありがとう
ございます。実際に使うことを念頭に置いた回路設計と説明が
良かったと思います。
・努力賞のJR0VLT 丸山孝明さんからは作品の解説書をいただ
きました。作品そのものは結構大きくて(幅30cm位)、これをどのように
組み込むかが興味のあるところでした。
○その他
・最優秀賞のカップが2007年に比べて小さくなっていましたが、受け
取る側としてはこれくらいがちょうど良いかなとも思いました。
・表彰状にの総務大臣の名前が書かれているのですが、早速替わって
しまいました(2007年の時も同じだった)。
・展示用説明文は管理人以外は地味でした。それでも必要なことは
書かれていたと思います。あと、第2次審査の追加資料がファイルで
見られるようになっていました。これまでそういう扱いをしない資料
だったのですが、今後は公開されることを前提に資料を作った方が
良さそうです。
・担当者との話では、一応、自作品コンテストは来年も実施はするらしいです。
(関連記事)
・6m QRP DSB トランシーバー(Pocket6DSB2011)について: JR8DAGのメモ書きブログ
・ハムフェア2011自作品コンテスト入賞作品がJARL WEBで発表される: JR8DAGのメモ書きブログ
・ハムフェア2011自作品コンテストの募集要項発表される: JR8DAGのメモ書きブログ
・ハムフェア2008自作品コンテスト入賞作品について: JR8DAGのメモ書きブログ
JR8DAG/菅野 正人
最近のコメント