6mAMに関して資料を探そうとすると整理されたものが少ないと
思った時期があり、使用されている周波数、関連する記事のデータ
ベース、Esのコンディション等などをとりまとめてきたのですが、
これまでの歴史といったものはとりまとめていなかったようなので、
まずはブログの記事として書いておきたいと思います。
この記事は、ホームページに整理したいと思います。
【JR8DAG/M.Kannoについて】
開局は1981年で、当時は中学生でした。そのころは6mのEsに
関心があり、AMに関してはミズホのQP-50+MOD-1で電波を出したいと
思っていましたが、完成させることができず、自作AM機で運用できる
ようになったのは1988年でした。
ということで、管理人が話せるのは1980年代以降ということに
なります。
【1981年~1982年】
開局は北見市で、アパートの3階からの1/4波長モービルホイップ
でした。時代はすでにSSBが主流になっていたのですが、50MHzはAMが
残っているという情報があったので、無線機はFT-680でした。
交信記録を見ると、1981年と1982年にそれぞれ1局ずつ交信している
ようです。サイクル21が終わりかけで、アパート3階の1/4波長モービル
ホイップでは海外の信号を聞くことはなかったのですが、Esはかなり
良かったように思います。
CQ誌1981年7月号のQRP関係の製作記事は素晴らしかったです。
【1983年~1986年】
このころは室蘭市にいて、アンテナはHB9CVになっていたのですが、
なんとAMでの交信の記録がありません。自分のログを振りかえって
みると、なんとここではピコ6Zが大活躍の時代でした。このころ
高校生ということもあって、いろいろなことに気を回す能力が身に
付いていなかったようで、(AMよりむしろ楽かもしれない)DSB
トランシーバーを作っていた頃だったように思います。
【1987年~1989年】
1986年から現在の札幌市北区が常置場所となり、設備もタワーに
八木とかなり良くなりました。このころは大学生で、高校生に比べて
あちこち手が出せるようにななったようです。
1987年は、前年にハムフェアで購入したらしいミズホピコ6AMの
完全バラキット(なんと5,000円だった)での交信の記録があります。
いくつかの資料をたどっていくと、どうやらAM一斉移動運用の記事が
CQ誌に掲載されていて、そこでピコ6AMの交信記録を載せようと
思ったのが運用の動機だったようです。このころから、AMの存続に
危機感を感じ始めたのか、そういったイベントが目立つようになった
ようです。
1988年は、ついに自作QRP AM機でQSOができるようになり、Esの
コンディションも良かったのと、まだ学生が多くいて平日でもそれ
なりに交信ができていたように思います。この年の5月20日に南大阪
A3RCにチェックインしています。AMRCの存在を知ることになったのは
この頃からだったと思います。また、QRPクラブやFCZ誌に報告をし始めた
年でもあったと思います。
1989年はいろいろな意味でピークの年で、交信の記録を振り返っ
てみても、100~150mWoutの自作AM機で200局以上と交信していたり、
記録に残していないのが悔やまれますが1エリアAMRCに3回チェックインでき
たことからEsのコンディションも良く、6mのアクティビティというか
運用している人の勢いもあって、AMでかなりの交信ができた印象が
あります。
【1990年~1994年】
サイクル22のピークにあたっていたのですが、個人的には就職による
環境の変化などで6mAMに関しては活力が落ちていたようです。Esのコン
ディションもあまり良くなかったような気がしますし、パソコンも
Windows OS(Ver.3.1)が出始めて、アマチュア無線の勢いの低下が
見られ始めた時期とも一致していたように思います。
【1995年~1997年】
1995年、パソコン通信のNIFTY SERVE(現@nifty)のフォーラムに参加
したことが大きな出来事でした。アマチュア無線は衰退を始めていま
したが、現在に比べてまだ勢いがあったのか、コンテストの交信数、
アワードでのJCC,JCGなどに偏重する傾向があり、効率の良くないAMは
忘れられそうな状態であったともいえます。JARLコンテストなどで50.500MHz
以上にもSSB局が出てきたのはそういった状況を示す証拠であったと
思います。
この頃からAMに関する情報を拾い集めて公開するとともに、ネット
環境を利用して、運用情報などを告知しつつ、できる限りAMにでるように
なったといえます。AMが1つの楽しみ方として再認知され始めるようにも
なりましたが、この頃からEsのコンディションが低下し始めたように
感じたこと、また、学生がいなくなって、多くが社会人になったこと、
そしてネットワーク環境の充実に伴い、ある現象が生じ始めました。
【1998年~2000年】
1998年は比較的Esのコンディションもよく、AMでのEs交信もそれなり
にできたのですが、管理人が社会人ということもあって休日である土日に
交信が集中する傾向が見られ始めています。1980年代だと平日夜の交信も
あったのですが、この頃からはコンディションの低下もあったのか、平日の
AM交信は期待できなくなりました。しかしながら、南鳥島からAM運用が
あったりと、何かあったらAMでも出てくるということにもなり始めていました。
また、1998年は管理人がホームページを作成した年です。この頃から
NIFTY-SERVEのパソコン通信は衰退し、インターネットによる掲示板、
メーリングリストが主流となり始めます。
この頃は、JH0UTC局による富士山からの6mAM運用や6mAM長屋による
ハムフェア出展が好評であり、AMが1つのジャンルとして確立させた
出来事の1つであったと思います。
1999年、AMをPRする一環としてハムフェア会場内の臨時AMロールコールを
開始しました。これは2011年に至る現在も続いているようです。
他には、この頃からネット環境を利用して、28MHzでAM運用を行うような
イベントが行われました。ただ、これは続くことがなく、2000年代後半の
28.305MHzを中心としたAM運用が掲示板の2ch経由で定着することとなります。
この頃からネットで情報を得つつ、運用するというスタイルが始まります。
これはAM運用にとっては有効だったのですが、何もないときは静かだが、
何かしらイベントが発生するとものすごい局が出てくるという事態にもなりま
した。管理人はこのことをサブマリン現象と呼んでいました。これは2012年
現在においても続いていると思います。
【2001年~2005年】
2002年頃に6mリアルタイム情報をはじめとしたクラスタが出てきて、
携帯電話で利用できることもあって積極的に活用させていただきました。
これまで、双方の運用局数が少なく交信が難しかった8←→4~6エリアの
Es交信が増えたことと、クラスタで公開されることでAMにいつ出ているか
知ってもらえるようになったことは非常に大きかったです。
また、アマチュア無線そのものが小さくなり、交信局数の他にさまざまな
楽しみ方があることを知っている局の割合が相対的に大きくなったことから、
AMが1つの楽しみ方として確立されたのがこの時期であったと思います。
そういった動きの1つなのか、2001年に9エリアが、2005年に0エリアが
AMロールコールを開始しており、2012年現在も続いています。
Esそのものは、AMで交信できる強いEsはあっても頻度が少ない状態で
したが、クラスタでの運用状況を知らせることで、2000年以前では難し
かったそれなりのEsでもAMで交信できるようになったと言えます。
他、50MHz以外にもAMが運用されるようになり、特に代表的だったのが
28.305MHz付近を中心にした10mAMで、8エリアから聞く限りではEsシーズンは
6mより賑やかに感じるほどです。
【2006年~2011年】
2006年はJARLハムフェア自作品コンテストの規定部門のテーマが
「50MHz帯AMトランシーバ」となり、JARLが6mAMの存在を認識していることが
大きなトピックでした。この自作品コンテストに出品した作品(JR8DAG-2006AM)が
管理人の現在の主力機です。
2006年は比較的Esのコンディションが良く、クラスタの効用もあって
6m QRP AM(250mWout以下)で全エリアの200局以上と交信できています。
2007年以降はEsは今ひとつですが、6m QRP AM(250mWout以下)で100局以上と
交信できるようになってきたこと、また、韓国を中心とした海外局も運用
するようになってきました。2009年頃から10mや2mでもAMロールコールが
行われるようになっています。
合わせて、8J1AなどをはじめとしたJARL特別局・特別記念局も他のモードに
比べて頻度は少ないものの、AM運用を行うようになり、6mAMが1つの楽しみ方と
して認知されるようになったと感じています。また、10mAMは8エリアから聞く限り
ではEsシーズンは伝搬の容易さもあって6mAMよりも賑やかになっています。
6mの他に10mでのAM運用が定着し、他のバンドにも実験的に運用がなされる
ようになってきたと言えると思います。1~3エリアが中心のようですが、
コンテストや併設AM QSOパーティが賑やかなのはAMがアマチュア無線の
楽しみ方の1つとして認識されたためと思います。
(参考リンク)
・6m QRP AM について
・AMに関する記事
・当局のトランシーバーの名称と概要について
・ピコ6AM(AM-6X)
・ハムフェア臨時AMロールコールについて
JR8DAG/菅野 正人

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