7MHz AMについて(2013.12.31)
ブログ管理人のJR8DAG/M.Kannoです。
2009年3月の7MHzの周波数拡張(7.000~7.100MHz → 7.000~7.200MHz)が契機だと思うのですが、7.195MHzを中心とした40m AM運用が行われるようになりました。今回、この40m AMについて、管理人の頭の整理もかねて記述してみたいと思います。
【総合的な評価】
アマチュア無線の楽しみ方の幅を広げたという点は評価できる
【バンドの状況や伝搬など】
・同じ出力で運用した場合、50MHz AM(6m AM)より7MHz AMの方が
交信の難易度は高いと思います。
・50MHzで重要なのは如何にコンディションを捕まえるかですが、
7MHzは周波数の狭さが原因と思われる混雑にいかに対処するかが
最も重要な感じがします。
・周波数が狭くて、AMだとせいぜい2,3波しか運用できないこと、
それなりにあちこちが入感するので、何局も出られません。また、
周辺に大電力放送局などの目的外の電波強度が高いのも後述の
自作機での受信を困難にしている要素と思います。
・コンディションについては、時期も選ばずに比較的日本全国が聞こ
えている感じがしますが、50MHzと違って強力に入感することも
少ない感じがします。ただ、QSBが思ったよりあるようで、これは
少し意外でした。
・後述の自作QRP機での数か月程度運用したかぎりでは、5W+ダイ
ポールでそれなりに交信はできるのではと思います。
【自作QRP機での運用】
・JR8DAG-40AM2013で数ヶ月運用したかぎりでは、受信については
感度は要求されないけど、選択度、混変調特性にかなりの性能が
必要な感じです。455KHzのセラミックフィルター程度だと、
夜間の大電力放送局には対応しきれない感じです。ただ昼間に
関しては十分なようです。
・送信出力0.2Wは正直厳しいです。人にはあまり勧められない感じです。
ただ、6エリアとも交信ができたので、全く交信できない出力でも
ないようです。
【CQ誌の記事について】
・記事としては昔の7MHzに出ていた人を掘り起こすという点では、CQ誌の
記事は大きな役割を果たしたと思います。
・CQ誌も昔ながらのアマチュア無線に回帰しているようで、そのことも
あって記事の執筆を依頼したのだろうと思いますが、記事の内容としては
上記の一定の効果を上げた点は評価できるものの、一方では作者である
JR1KQU局のプレゼンテーション能力の限界が垣間見えた点は正直残念
でした。
・記事のタイトルが「7MHz AM通信へのお誘い」だったのですが、どのような
人に対するお誘いだったのか、そもそもあのタイトルに作者は納得
していたかどうかが、管理人としては気になるところです。
・記事の内容は基本的に管理人には単なる自慢話に感じました(特に真空管に
偏ったことと、メーカー製の無線機をなんちゃってAMと呼称したこと)。
趣味なので自慢話は一向に構わないのですが、管理人が残念だと思ったのは
「趣味だから自慢話をして何が悪い」という良い意味での開き直りを感じ
なかったことです。
【おわりに】
管理人としては、7MHz AMという新たな楽しみを示したことは評価できる
と思います。ただ、7MHz AMは周波数の狭さと、周辺の目的外の電波が強す
ぎて混信を生じさせやすいことが、簡単に交信させてくれない要因になって
るようです。そういったハードルを乗り超えるのが楽しいと感じるなら、
40m AMは運用してみる価値は十分にあると思います。
JR8DAG/菅野 正人
40m QRP AM トランシーバー(JR8DAG-40AM2013)
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コメント
管野OM こんにちは。
私はHF-AM界では新参者と言われるja9fio富山の田舎者の中嶋です。
管野OMの総括にも有りますように今年のHF-AM界は激動の一年でしたね。
特にCQ誌の読みは大当たりで、結局連載は2014/1月号まで増ページでオーバーランしました。(私も1ページもらいましたので元凶の一人ですが)
さて、ここ半年の間、JR1KQU加藤OMを傍で見てきて思うのは、この人は多分何も考えていない人なんだろうな・・・、と言うことです。
CQ誌の連載を始めた時も今も多分先のことは考えていないし、後を振り返ることもしない人だと思います。(想像です。)
其の一例を紹介しますが、この前に加藤OMからメールを戴いたときの話題は来年の東海大の望星丸の件「2014年は望星丸で海上移動電波伝播実験」でした。
http://jp7cze.cocolog-nifty.com/jr1kqu/
年末の話題らしくないと言えばそうです。(普通、年末の話題は飲み会でしょう。)
【悪く言えば出たとこ勝負、良く言って枠が無いと言うことです。】
まぁ、私は加藤OMの代弁が出来るほどの大物ではないですが、私なりに想う事を少々。
①アマチュア無線の楽しみ方の幅を広げた・・・
私は電話ごっこから無線の本流に戻っただけで、この楽しみ方は昔からあったものです。
広げたわけでは有りません、回帰しただけです。
②【バンドの状況や伝搬など】
AMならではのコンデションが有ると思います。最近6と8エリアの局が増えたのでAMのコンデションが良くわかるようになりました、SSBならなんと言うことはないのですがね。また大陸からの波しぶきも含めて、皆さん環境に合わせて上手に運用されておられます。またQSBが無いとAMらしくないのでQSBは大歓迎です。
>送信出力0.2Wは正直厳しいです。人にはあまり勧められない感じです。
それもおきな楽しみの一つです。「電池管を使って、出力は0.3W。」も楽しいでしょうね。(kW局の方らしいですが)あえてQRPPと言わないところが拘りですね。
AM界にはQRP局を大事にする風土は有ります。
③JR1KQU局のプレゼンテーション能力の限界
これは事実だから正しいですね。加藤OMも開き直っておられますし。
そもそもHF AM同好会
http://jp7cze.cocolog-nifty.com/jr1kqu/
はアドレスからわかるように川辺OMがお世話されています。
自作真空管送信機と五球スーパーで40年前にタイムスリップ
3757,7195 kc
JR1KQU JA2OZE/mobile 「HF AM通信へのお誘い」
と言うわけですので。
>そもそもあのタイトルに作者は納得していたかどうかが、
こんど加藤OMに聞いておきます。答えはわかっているような・・・。
>記事の内容は基本的に管理人には単なる自慢話に感じました(特に真空管に
偏ったことと、メーカー製の無線機をなんちゃってAMと呼称したこと)。
自分のリグを自慢したい。まさに正論ではないでしょうか?
真空管に偏っているのはメンバーの大半の方で、半導体派は私を含めて数名です。加藤OMの所為では有りません。入手の面で半導体の方はディスコンが多けど、いまだに真空管は入手に困らないし。
さて「なんちゃってAM」というのは正に名台詞であって、【流行語大賞】を差し上げたいと想います。
ちなみに私は、自分のページではHF-AM同好会はボケ老人会と明言しています。
http://www.geocities.jp/ja9fio/project/chireix01.html
なので、私は「なんちゃってAM」を恥じたことはありません。どうせ相手は痴呆老人なのですから。(自分もそうだと言わないところが、私も痴呆の始まりかも)
話は戻りますが、「なんちゃってAM」実にこの言い回しこそ、初めてAMの世界に飛び込む方の【通行手形】であり【免罪符】なのです。私はそう感じていますが・・・管野OMにはわかっていただけないでしょうか。だから【流行語大賞】なのです。
>そういったハードルを乗り超えるのが楽しいと感じるなら、 40m AMは運用してみる価値は十分にあると思います。
老眼に鞭打って自作したり、QRMで尻切れトンボのQSOになったりしても楽しいと、楽しめる人・・・、それが【心の問題】だと思います。
早い話が今のHFローバンドで【電話ごっこ】と【メンコ集め】を取ったら何が残るのでしょうか?と疑問に思う人が意外や結構居たということでしょう。
【心の問題】は資格の問題です、お客さんを呼んでいるのではないので、加藤OMは同志を募っていると考えたらどうでしょうか?
それが【おもてなし】ならぬ【お誘い】なのではないかと想像しています。
なお、
>タイトルを「真空管式7MHz AM自作機による運用の楽しさ」あたりにすべきと思います。
HF-AM同好会は、まず、価値観が自作の楽しさ>>>>>運用です。
だから【オンエアーすると自作の手が止まるから出ない】と言われる猛者が多いです。
実に本末転倒ですが・・・。
皆さんワッチしながらものづくりに励み、試験時にのみQRVされるわけで、それをまた別の人が聞いて、変調がどうだこうだとネタにしているわけですね。
私も普段は出ませんよ、話すこと無いから。そもそも私の変調をわかってくれる人はいないから。でも、みんな仲間なので・・・たまにICOMの機械で。
HF-AM(エンシェント メンバー)の一人にJA1HU伊藤OMがおられますが
「なんちゃってAM」で出ていると、
【ええ若いもんが、ま昼間からメーカー製のリグで出るな!!】と吼えられますし。
それで真空管の****とか・・・と話を振っても、【真空管を自作したわけでもないだろう!!】と吼えられます。
(伊藤OMの昔、真空管を作っていた話が延々と続くわけです。)
こんな世界です。救いようがありません。50M-AMや28M-AMとなにか違いませんか?
あと、僭越ながら加藤OMに申し上げたことがあります。
それは、家を建てる人と住み着く人は別人だと言うことです。加藤OMは笑っておられましたけどね。
2014のハムフェアーでブースを設ける予定です。管野OMには是非お立ち寄りいただけたらと思います。その折にでもいろんな話をお聞かせください。私のハム歴はまだ1年も無いので、知らないことだらけです。
では、良いお年を。
Ja9fio
投稿: ja9fio | 2013年12月31日 (火) 21時59分
JA9FIO 中嶋さん、こんばんは
ブログ管理人のJR8DAG/菅野(一応くさかんむり)です。コメント
ありがとうございます。少し時間をおいて考えた方が良いかなと
思いましたが、年の瀬でもありますので、年内にコメントを返します。
いつも言うことですけど、以下はあくまでも私の考え方であって、
それを参考するかどうかは本人次第と断っておきます。
>>さて、ここ半年の間、JR1KQU加藤OMを傍で見てきて思うのは、
>>この人は多分何も考えていない人なんだろうな・・・、と言うことです。
記事からはそのように読み取れますし、それはそれで何ら問題は
ないだろうと思います。
>>①アマチュア無線の楽しみ方の幅を広げた・・・
私が開局した30年前の時点で、すでに7MHz AMは運用されて
いない状態でしたので、そういう視点で見て幅を広げたという
解釈になっています。当然、人によっては原点回帰という見方も
正しいと思います。
>>またQSBが無いとAMらしくないのでQSBは大歓迎です。
私はどちらでも良かったのですが、もっと安定して聞こえる
ものだと思っていたので、意外だったなと思って記述したと
いうところです(このことから7MHzにあまり出ていなかった
こともばれてしまうわけですが)。
>>川辺OMがお世話されています。
本人が自分で行う必要は何もないと思っていますので、
他人の協力が得られるならそれでokであるのが私の考え方
です。
>>「なんちゃってAM」というのは正に名台詞であって、
>>【流行語大賞】を差し上げたいと想います。
良くないと思います。理由は、他人の運用形態をおとしめる
言葉に取れるからです。自分をおとしめるのは良いですが、他人を
おとしめるのはよほどの状況でないかぎり私は感心しません。自慢
したいなら、他人のことはどうのこうの言わずに、自分が使っている
真空管式のトランシーバーを正直に自慢して欲しいと思います。
>>「なんちゃってAM」実にこの言い回しこそ、初めてAMの世界に
>>飛び込む方の【通行手形】であり【免罪符】なのです。
今後、CQ誌などに自信をもって書けますでしょうか。申し訳あり
ませんけど、少なくとも私には無理です。
>>早い話が今のHFローバンドで【電話ごっこ】と【メンコ集め】を
>>取ったら何が残るのでしょうか?と疑問に思う人が意外や結構居た
>>ということでしょう。
う~ん、私はそれもアマチュア無線の楽しみ方の1つじゃないかと
思うんですけど。7MHz AMを自作で楽しむのと何ら変わらないと思い
ます。
>>価値観が自作の楽しさ>>>>>運用
これも何ら問題ないと思います。私が運用を重視するのは、そう
いう人が少ないようなので、独自性を出せると思うのと、少しでも
運用者(特に6mAM)を多くする方が私にとっては都合が良いからで
あって、アマチュア無線界の利益とは別個のものです。
以上、気がついたことに私の頭の整理もかねてコメントさせて
いただきました。
中嶋さんの話の内容が間違いないとすれば、CQ誌の記事から読み
取った私の解釈はあまり間違っていなかったような感じがします。
正直、相容れない価値観があるような感じですけど、無理して擦り
合わせる必要も無いかなと思います。
それでは、よいお年をお迎えください。来年もよろしくお願いし
ます。
JR8DAG/菅野 正人
投稿: JR8DAG/M.Kanno | 2013年12月31日 (火) 23時15分
2015年7月から有効設立のsota jaに挑戦しております。参加局の少ないamモードも3.5,7,18,21,24,28,50,144,433mhzで山頂から挑戦しておりますので聞こえておりましたらamモードのレポートもきたいしております、sota参加もよろしく。jm3gvh
投稿: jm3gvh | 2015年12月14日 (月) 22時25分
JM3GVHさん、こんにちは
JR8DAG/M.Kannoです。ホームページ、ブログをご覧いただき
ありがとうございます。
7MHz AMで3エリア以西は聞こえないことが多いような感じ
です。28MHz、50MHzはEs等のコンディションが良ければ、
交信は可能だと思います。
では、よろしくお願いします。
JR8DAG/菅野 正人
投稿: JR8DAG/M.Kanno | 2015年12月17日 (木) 00時46分