ハムフェア2018自作品コンテスト入賞作品がJARL WEBで発表される
ブログ管理人のJR8DAG/菅野 正人です。
8/1(水)、ハムフェア2018自作品コンテスト入賞作品がJARL WEBで
発表されました。
ハムフェア2018自作品コンテスト入賞作品
コンテストに入賞されたみなさん、おめでとうございます。
以下は、管理人が、上記の入賞作品のホームページの記述から、
作品のポイントを読み取る訓練を目的にメモ的に記載しているものです。
なお、管理人は今年の自作品コンテストには出品していません。
【全般的なこと】
・応募数は規定部門3作品、自由部門に11作品でした。自作品コンテスト
規定部門の応募期間を延長したので、規定部門については出品数が
少ないだろうと思っていましたが、自由部門も半減してしまった
のには正直驚きました(2017年22作品 → 2018年11作品)。
・2016年に掲載していた寸評が今年もありません。昨年同様、開催後に
表彰式での審査委員長のコメントを掲載するかどうか気になるところ
です。
・一時期掲載されていた第1次審査通過作品(いわゆる選外作品)の応募者と
作品の写真についても今年は掲載されていません
・規定部門の最優秀賞の該当作品はありませんでしたが、該当作品なしは
2001年以来のようです。
・入賞作品は規定部門で1作品、自由部門は4作品でした。これは
2011年の6作品(規定2作品、自由4作品)を下回り、最低となりました。
・入賞作品を見る限り、審査には苦労したのかなという感じがしています。
審査員に確認しないと分かりませんが、できる限り入賞させたいけど、
該当する作品はこれしかありませんでしたという感じがしています。
【主催者のJARL様へ】
・昨年同様、開催後でかまわないので、何らかの形で入賞理由をJARLの
言葉でホームページに公開していただきたいと思います。
・第1次審査通過作品を紹介していただきたいと思いますが、次年度
以降にバージョンアップして再出品を考えている方からすると、
作品を紹介してくれない方が都合が良いのかなという気もしますので、
この辺の判断は難しいかなとも思います。
・今回は大きさがわかりにくい入賞作品は無いようですが、大きさと
重量はJARLで測定して記載するか、大きさの比較ができるものと一緒に
写真撮影をして欲しいです。
・いつものことですが、審査する側のJARLの体制がいろいろと大変
なのは、仕方がないことのようですから、こちらでそれなりの
情報収集をしますので、こちらなりに解釈してブログ等で掲載
させてくださいと、ということで引き続きお願いしたいと思います。
【規定部門】「アマチュア無線家が提案する防災関連機器」
2011年も同様のテーマでこのときも出品数が少なかった(書類提出5作品)のですが、このときは東日本大震災の影響があったのではと考えていましたが、今年の出品状況を見る限り、テーマ設定に原因がありそうな感じです。
○最優秀賞
該当作品なし
・規定部門の応募期間を延長した時点で予想していましたが、
最優秀賞作品は該当なしとなりました。ある程度、質の高い作品を
募集したいのなら、前年のハムフェア終了時点で次年度のテーマを
発表するか、「○○の材料を使用した作品」など、今までとは雰囲気の
異なったテーマを設定した方が良いように思います。
○優秀賞
「太陽電池搭載アンテナ一体型省電力トランシーバー」(JR1BAL 志賀 崇さん)
・トランシーバーが入賞作品となることは予想していませんでした。
・5V動作と伸縮可能なアンテナが入賞の大きなポイントかと思います。
・その他、消費電流を抑えるための工夫と災害対応に重要な中波ラジオの
受信機能を搭載した点が評価されているものと思います。
・10m巻き尺を2個使用した伸縮可能な内蔵アンテナはハムフェア2012
自作品コンテスト入賞作品の「移動運用用メジャーなアンテナ(JH1NNI局)」
を参考にしたのかかが気になるところです。
【自由部門】
前述のとおり出品数が11と昨年から半減していることに最も
驚いたとともに、出品数に比例して入賞作品が減少したことから
見ると、入賞作品の選定にも苦労したのかなと感じました。
今年は、昨年の入賞者のうち少なくとも3名は出品していませ
ん(JA8CXX,JA3CVF,JR8DAG)。他の新しい方が入賞するかと思い
ましたが、そうはならなかったようです。
○最優秀賞(総務大臣表彰予定)
「カセットサイズ50MHz SSB/AM/CW トランシーバー」(7L4WVU 原口 忠さん)
・関連記事は以下のとおりです。
ハムフェア2018 自作品コンテスト結果 ( 工学 ) - 7L4WVU 自作アマチュア無線局 - Yahoo!ブログ
・カセットテープのケースのサイズに50MHz SSB/CW/AMトランシーバーの
機能を詰め込むことができる(おそらくは誰もが追従できない)超高密度
実装の製作技術をはじめとして、このトランシーバーがまともに動作する
なら何も語らずとも最優秀賞作品にふさわしいと誰もが納得するくら
いのオーラを放った作品かと思います。
・この手のオーラを感じる作品は、2008年のJH2ECU局の「HF8バンド
ハンディートランシーバー"pico224"」以来かなという感じがしました。
・7L4WVU局の昨年の入賞作品も素晴らしかったと思いますが、作品の展示用
説明文の「シンプルで操作性がよく」という文章に違和感があり、この人の
作品らしくないと感じていました。
・来年以降も、再現性などは一切無視して、今年のような誰もが真似でき
ない超高密度実装技術を見せつけて、「誰もまねはできないだろう。どうだ!
すごいだろう。」というオーラを放った作品を出品されることを願います。
○優秀賞第1席
「7MHz PWM 1kW AM送信機」(JA9YZ 島田 亮一さん)
・この作品はハムフェア2015自作品コンテスト規定部門最優秀賞作品の
高出力バージョンかなと思います(200W → 1kW)
・MOS FETを使って高効率、高音質を実現したこと、半導体を使ったことに
軽量化できたことも評価されていると思いますが、何よりも1kWの
AM送信機を製作したことが最も評価されている点に感じます。
○優秀賞第2席
「ビッグスーパーループアンテナ」(JA9BSL野村 実さん)
・ループアンテナの製作にあたっての工夫したこと、作品がおそらく
実用的に使えることを評価しての入賞かと思います。
・移動運用で使用することを考慮したと思われる電池で動作させるように
したリモートチューニングユニットも評価されていると思います。
・アンテナの構造に関してはWEBの文章だけでは私には分かりませんでした
ので、実際に作品を見ないと確認できないかなと思っています。
○奨励賞
「430MHz帯低コスト移動用ヤギアンテナ」(JH1VDM 渡邉 大地さん)
・移動運用における使い勝手を考慮して、軽量化などのさまざまな
工夫をした点が評価されたものと思います。
・「制作費用を極力安く抑えた」との記述がありますが、どのようにして
製作費用を抑えたのか気になります。
・エレメントの色が上下で異なっていますが、どのような意図があるのか、
色が違うことが使い勝手に貢献しているのであれば、その点の記述が
必要なように感じます。
(関連記事リンク)
・ハムフェア2018自作品コンテストの募集要項発表される: JR8DAGのメモ書きブログ
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