【電撃文庫】創約とある魔術の禁書目録(4)
派手な異常事態の中で透けて見えるさまざまな思惑
創約とある魔術の禁書目録(4):電撃文庫公式サイト
・創約4巻は主人公たる上条当麻が登場し、実際に生じた問題の解決に彼の能力が必要な話であった。
・今回は、アンナ=シュプレンゲル率いるR&Cオカルティクスが引き起こしたロサンゼルスの全人口消失という異常事態へどのように対処したかということが大きな柱である。
・しかし、禁書目録シリーズという大きなくくりで見ると、この異常事態は派手ではあるものの、アンナ=シュプレンゲルが何らかの目的を達成したいがために起こした単なる一事件に過ぎないともいえる。
・この事件に絡む形で、新統括理事長やら、その『人間』のいろいろな思惑も見えており、絶対的な力は有していたものの割と純粋だった魔人たちが中心だった新約シリーズに比べて、創約シリーズはアンナ=シュプレンゲルを始めとして何となく人間が持つ魑魅魍魎な感じが色濃く出ているように感じる。
・今回の事件に対処するのはイギリス清教(+学園都市)ということもあって、久しぶりに神裂火織とステイル=マグヌスが登場。上条当麻とステイルの関係は、従前の通りだし、実際に上条当麻はステイルにあんなことをされたけど、あまり気にしている様子でないあたり、上条当麻はある意味特殊な精神構造を持っているようである。
・この騒動の中、学園都市で行われているあの裁判。新統括理事長の思惑としては妹達を守るという目的もあるようだが、イギリス清教の最大主教たるダイアン=フォーチュンにより、妹達が表の世界に登場することに・・・。このあたりの経過は、本約22巻の「悪意も善意も世の中には存在するが、悪意よりも善意がやや上回る」と同じような流れに見えた。
・この禁書目録シリーズ、確か本約1巻が7月下旬で、50巻以上経過した創約4巻でもまだ年末であり、物語の時間は半年も経過していないことになる。この半年弱で起こった内容があまりにも濃すぎる上に、物語が収束に向かう気配は全く状況の中で、先の読めない方向に広がっているのは相変わらずという感じである。この先、物語がどこまで広がっていくのかに興味をもちながらみていくのが良いのかなという気がしている。
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