とある少女が過去と向き合い、未来に向かって進むおはなし
映画『すずめの戸締まり』公式サイト
札幌シネマフロンティアにて、11/16(水)の20:00の回で見ました。約190名のスクリーン7に約100名で、若い人が多かったと思います。また、この作品はこの日だけで15回放映していましたので、全体ではかなりの観客がいたものと思いました。
・この作品の予告編を見た段階で、落としどころはどうなるのかなと想像していたが、予想より少し先にあったように感じた。
・結局のところ、「君の名は。」、「天気の子」と同じように、起こっている事象はすごいのだけど、主人公が行動を起こす目的や最終的な落としどころは個人的なものという側面が強かったのかなと思う。
・ただ、私はこの展開の方が良いと思うし好みでもある。世界を救うみたいなことは個人に背負わせるのではなく、もっと多くの人間が関わるようなものであって欲しいと思うからである。
・この作品では、放置しておくと日本あるいは世界を揺るがすような事象が起きるし、なんか邪魔みたいなものも入って、主人公たる岩戸鈴芽が(現実世界だったら)一個人では抱えられないような対応をすることとなる。
・その際、岩戸鈴芽(と椅子の人)は何かに導かれるように北の方に移動し、道中でさまざまな人と出会うことになる。そんなに都合の良い展開があるのだろうかとも思えるが、物語の総意(落としどころ)のようなものが導いているのだろうとも思えた(そうしないと物語が成立しないので)。
・そんなこんなで、この作品は最初の場面が非常に重要である。岩戸鈴芽が他の人に見えない現象がなぜ見えるのか、そして、扉を閉じること(封印)ができるのはなぜなのか、それは最初の場面が伏線のように思えたし、最後に明かされたこととやはり関係があったのだろうという感じであった。
・ということで、最後の結末から逆算して、物語がうまく流れるように丁寧に構成していたように感じたし、約120分の上映時間がさほど長く感じなかった要因だったと思う。
・スマートフォンなどのITツールは大いに活用されている印象、というか、それらのツールをうまく活用して物語に多様性を与えているように感じた。スマートフォンがなければ叔母の岩戸環が鈴芽を探し出すことなどできなかったであろうし、その後の展開も違ったものになったはずである。
・で、そのスマートフォンに表示される緊急地震速報、現実世界では予想最大震度3では発表されないような気がするが、物語としては必要なものではあった。
・この作品で起きる事象は遊園地などの建築物の廃墟に存在する扉を介して発生しているが、このような建造物の廃墟は明治維新以前にはほぼ存在していないと思われるので、時代によって事象の発生地点が異なっていたのだろうとも想像される。ただ、このあたりは物語の本筋には関係のないことなので触れられていない。他にも物語の本筋に関係がない観点から触れられていないことがあったが、これで良いと私は思っている。
・とある場面で、いろいろと懐かしの曲が出てくる。最初の曲が流れたとき、魔女の宅急便を思い起こしたが、うまいやり方だったなと思った。
・その他、いくつかの場面は、なんとなく魔法少女まどか☆マギカのワルプルギスの夜を思い起こしたのであった。
(関連記事リンク)
・映画『天気の子』: JR8DAGのメモ書きブログ
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JR8DAG/菅野 正人

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