【電撃文庫】青春ブタ野郎はマイスチューデントの夢を見ない

　揺るがない桜島麻衣

　【電撃文庫：青春ブタ野郎シリーズ】

・青春ブタ野郎シリーズの第12巻。今回の物語の中心人物は、アルバイト先の塾で梓川咲太が新たに担当することとなった姫路紗良。展開的に霧島透子はまだ先だろうと思っていたので、今回は美東美織かなと思っていたけど、（管理人は気がつかなかったけど）11巻の118ページの頭ゴツンが伏線だったということもあり、第12巻において梓川咲太が対応する相手は姫路紗良ということになったようである。
・第11巻の赤城郁美までは、高校生編(第9巻まで)に登場していた人物であったが、今回の姫路紗良は第10巻の大学生編から登場した人物で、後にこのあたりが物語の転換点だったと言われるようになるのかなという気がしている。
・で、姫路紗良がどんな思春期症候群を発症しているかであるが、赤城郁美と同様に思春期症候群の内容が物語の収束に大きくかかわっている。そのため、姫路紗良がどんな思春期症候群を発症したかが明らかになるのは終盤である。
・第11巻に出てきた夢に見たことが現実に起こる現象は第12巻でも継続しているようで、12月24日に夢で見たことと同じようなことが起こりそうであったが、それを止めたのは他ならぬ桜島麻衣であった。このあたり2年前の12月24日を描いた第6,7巻を思い出したが、いずれにしても、桜島麻衣の梓川咲太への想いの強さは揺るがないことが垣間見えのであった。
・最後の1ページちょっとの文は、第11巻の最後の「麻衣さんが危ない」と同等か、それ以上の不穏さを感じさせるものだった。
・梓川咲太は姫路紗良に対応しながらも、第11巻に引き続き霧島透子については調べていて、いくつかの手がかりなり、今後の伏線のようなものも見えてきているが、霧島透子が物語の中心人物とあるのは、あと数巻先のような気がする。
・作者のあとがきに次巻のの仮題が書いていったが、それが「青春ブタ野郎はミニスカサンタのの夢を見ない」ではなかったので、次巻は霧島透子ではないのだろうなと思う。
・霧島透子がどういう人なのかは、現時点では想像できないが、牧之原翔子の記憶にはないことと、桜島麻衣と似ている部分があるあたりは、大きな伏線なのだろうと想像される。

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　JR8DAG/菅野 正人


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