[再上映]機動警察パトレイバー the Movie
先進的すぎたパトレイバーの世界
機動警察パトレイバー公式サイト
2024年9月24日(火)、『機動警察パトレイバー 劇場版』(1989年公開)35周年を記念したリバイバル上映を、札幌シネマフロンティアにて見ました。定員259名のスクリーン3に30~40名いたと思います。
・冒頭で『機動警察パトレイバー EZY』のパイロット版が放映された。絵が時代に合わせてきれいになっていたけど、THE NEXT GENERATION パトレイバーのようなレイバーが不要になった世界ではなく、レイバーが普通に使われていてイングラムが存分に動ける世界であって欲しいなと思うところであった。
・今回の劇場版機動警察パトレイバー(第1作)はすでに見ていて物語も知っているけど、映画館では見たことがなかったので、今回のリバイバル上映を見たいと思ったところ。
・大まかな物語の流れは覚えていたが、忘れていた部分もそれなりにあって、そんな感じだったかと思うところもあったが、それよりも改めて感じたのは物語構成に無駄がなく、とにかく最初から最後までよどみなく話が流れているように見えたことだった。
・あと、絵に関しては、当時の技術的限界はあるので今と比べると明らかに解像度が低いのであるが、おそらくだけど当時として最高峰の技術を駆使したこともあって絵の作りにあばれというか不安定さが全くなく、物語構成のうまさもあったと思うが、絵の古さを全く感じなかった。
・その他、1989年時点のコンピュータはMS-DOSを主体としたコマンドインターフェースのOSが使われている状況で、その時点で広範に知られていなかったはずのコンピュータウイルスを物語のキーにしたことなど、上記の件も相まって、この作品がいかにすごかったかを再認識したのであった。
・劇場版第1作は2やWXⅢと比べると、第2小隊やイングラムが躍動する場面が多いが、やっていたことは帆場暎一が仕掛けたことに対して最悪の事態を起こさせないようにするだけで、「バビロンプロジェクトへの大打撃」を回避するという根本的な部分を止めることはかなわなかったあたりは、戦略的な視点から見るとなんともいえない点でもあるし、パトレイバーシリーズではよく見られたことかなという気もする。
・レイバーやレイバーを動かすコンピュータなど先進技術とそれがもたらすきらびやかな年の対比として、帆場暎一の足取りを追う(いわゆる足で稼ぐ感じの)松井刑事がめぐる廃れた再開発地域との対比が印象的だが、これもパトレイバーという感じである。ただ、2024年の現実の東京でそのような対比がイメージできないのでもあるが、現実の世界はパトレイバーが描く世界とはなにか違うようにも感じるところである。
・最初の方で1999年頃のバビロンプロジェクトの進行状況についての説明があるが、現実世界の1999年そして2024年現在と比較してみると、レイバーが実現できていたら今とは全く違う世界になっていた気もするけど、一方でパトレイバーが描いた1999年の世界は先進的すぎたのかなとも思うのであった。
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JR8DAG/菅野 正人
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